奏心のよもやま話~第16回~

皆さんこんにちは!
奏心、更新担当の中西です!

 

基礎の美しさは、墨に宿ります。通り芯がまっすぐ、直角がピタッ、レベルが揃う——これだけで以降の不具合の半分は消えます。ロング版では、BM→丁張り→座標→墨→検測→出来形までの連続プロセスを、アナログ×デジタルの合わせ技で解説。誤差の伝播を止める設計思考も紹介します。🧠

 

1. 基準づくり(BM・丁張り)
• BM:動かない構造物に一次BM、現場内に二次BMを3点以上。温度・荷重で微変動するため朝夕で再確認し、差分を記録。
• 丁張り:杭→貫→水貫の順で組み、通り芯・外周・高さを明示。視認性(色・高さ)と剛性(補強貫)を担保。

 

2. 座標管理(TS/BIM/レーザー)📡‍
• トータルステーション(TS):器械点・後視点を固定し、通り芯・アンカー・スリーブを座標で管理。閉合誤差は記録して残す。
• BIM連携:図面座標をCSV吐き出し→TSへ取り込み。紙メモ禁止で転記ミスを撲滅。
• レーザー墨出し器:立上り・内部で垂直/水平を高速可視化。屋外は受光器で。

 

3. 墨出し(描く・守る・活用)🖊️
• 描く:捨てコン上に通り芯・基礎外形・立上り中心・アンカーを色分け。直角は3-4-5や対角長でダブルチェック。
• 守る:作業で消える前提。保護スプレー・再墨ルール・写真台帳で可視化。
• 活用:型枠建込み時に“墨に合わせる文化”。合番チェック(二人読み合わせ)で思い込みを潰す。

 

4. 寸法誤差の“伝播”を止める🛑
• 原点誤差:丁張りの1cmは、立上り→アンカーで致命傷に。早期ほど厳しく、後ほど緩く。
• 道具誤差:メジャー端部の潰れ、曲尺の曲がり。ゼロ点の健全性を毎朝確認。
• 人の錯覚:左右逆・寸/ミリ換算ミス。声出し・指差し・合番で防止。

 

5. 直角・対角・レベルの“数値化”📐
• 直角:3-4-5(三平方)で辺長を実測。TSで角度も併記し、±2mm/5mなど社内基準を明文化。
• 対角:矩形は対角差±5mm以内を目標。差が出たら長辺側の修正を優先。
• レベル:レーザーでグリッド読取→最大差・平均差を記録。天端レベラー取り代を見込む。

 

6. アンカー・ホールダウンへの橋渡し🔗
• 治具固定:墨から治具へ座標で引き渡し。座金逃げまで墨で可視化。
• 三次元測定:打設・レベラー前に高さ・芯・垂直を再計測。

 

7. 写真・記録の質を上げる📷
• 電子黒板:通り・測点・高さ基準を写真に写し込む。
• 再現性:同じ構図で再撮できる撮影点(器械点)を台帳に。

 

8. NG→是正🙅‍♀️→✅
• 直角出てない:型枠が菱形に。→対角実測→撤去→建て直し、早期ほど費用が小。
• アンカー位置ズレ:治具固定不足。→吊りボルト追加・裏桟で剛性UP、再測定で合格ラインへ。
• 天端レベルばらつき:レベラーの取り代不足。→基準ピン再設定、周長で一貫させる。

 

9. ケース:複雑形状の基礎🧩
• 斜め壁・曲線基礎ではTS座標優先。通り番号×測点で写真をタグ付けし、後工程の合意形成をスムーズに。

 

10. チェックリスト ✅
☐ 一次BM・二次BMの設置と日次確認
☐ TS/BIMの座標連携と閉合誤差記録
☐ 墨の色分け(外形/中心/アンカー)と再墨ルール
☐ 対角差・直角・レベルの記録と社内基準
☐ アンカー治具への座標引き渡し

 

まとめ:墨は“現場の言語”。誰が見ても同じ意味になるよう、描き・守り・活用を標準化しましょう。次回は鉄筋へ——配筋図の読み方に進みます!🧩
追補:墨出し“誤差の伝播”を止める実務 ✍️

 

• ゼロ点管理:メジャーの金具潰れ、曲尺の曲がりは朝礼点検で排除。
• 直角出しは3-4-5とTS角度のダブルで。対角差±5mm以内ならOK、超えたら長辺修正。
• アンカー治具への橋渡しは座標CSVで紙メモ禁止。治具には対角寸法刻印で再現性UP。
• 写真:電子黒板で通り・測点・高さ基準を焼込み、再撮時に同構図にできるよう器械点も記録。📸

 

 

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奏心のよもやま話~第15回~

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基礎は地盤に直接座るのではなく、地業(ちぎょう)という“座布団”を介して座ります。ここが波打てば、以降の墨・配筋・型枠・打設が連鎖的にズレる。逆にここがビシッと決まれば、現場は静かに・速く・美しく回る。地味だけど最強のコスパ工程が地業です。ロング版では材料・施工・検査・写真・NG→是正を徹底的に分解します。🔍

 

1. 砕石(材料・受入・敷均し)
• 粒度:粒度分布が整った粒度調整砕石(例:C-40/RC不可)を採用。細粒分過多は締固め不良の温床。受入でふるい・目視、産地証明を添付。
• 含水比:乾き過ぎ→粉立ち・締まらない、濡れ過ぎ→押し出し。散水or日干しで“ちょうどいい”を作る。
• 敷均し:薄層多回数が鉄則。端部はオーバーラン気味に敷き、縁の痩せを防止。隅角はタンパー当てで浮きを殺す。

 

2. 転圧(機械・回数・確認)🚜
• 機械:平板・前後進・振動ローラーの使い分け。支持地盤が柔らかい時は“転圧で掘らない”よう重量と振動を抑える。
• 層厚と回数:1層10〜15cm目安、往復×n回。端部増しは“足し算”ではなく面で効かす意識。
• 確認:現場密度試験(砂置換/RI)や踏査で沈み・音を評価。平板載荷を併用すると地耐力の裏付けが取れる。

 

3. 防湿シート(地中蒸気の遮断)💧
• 目的:床下・基礎下からの地中蒸気を抑制し、結露・カビ・腐朽のリスクを断つ。
• 仕様:厚0.15〜0.2mm以上、重ね幅200mm以上、専用テープで気密。貫通部は補修パッチ+二重テープ。
• 運用:敷設後の動線規制。ピンホールはその日のうちに補修。撮影は俯瞰+重ね寸法見える角度で。

 

4. 捨てコンクリート(“基礎の基礎”)
• 役割:墨出しのための平滑面、かぶり確保、型枠の座りを提供。
• 施工:薄層打設→トンボ均し→コテ。レベルピンで面を作り、踏み抜き禁止を徹底。
• 打継ぎ面:後工程の立上りに向け、レイタンス除去と清掃で健全化。

 

5. 写真と台帳📸
• 撮る順:全景→中景→近接(スケール当て)。砕石厚、転圧機の設定・回数、シート重ね・補修前後、捨てコンレベルはキャプション付きで。
• クラウド:図面座標とリンクし、後から“測点で検索”できるようにタグ設計。

 

6. NG→是正🙅‍♂️→✅
• 砕石の過転圧:支持地盤まで押し込み逆に沈下。→層厚・回数・機械重量の再設定。必要なら改良or表層置換。
• シート破れ放置:床下に点状の湿気経路。→補修テープ即時、巡回担当を決める。
• 捨てコン波打ち:かぶり不足・型枠隙の原因。→レベルピンで事前に面を作る。

 

7. さらに一歩:地業に効く“ひと手間”🧩
• ジオテキスタイル:泥上がり防止に敷設すると粒調の効きが向上。
• 目地逃げ:大面積は伸縮目地で温度応力を逃がす。
• ラドン対策:地域によりガス抜き配管+高気密シートを検討。

 

8. ケース:雨上がりの地業🌧️
• 前夜の豪雨で含水比が高い。午前は日干し+表面掻き取り、午後に薄層敷均し→軽振動転圧へ切替。平板載荷で沈下曲線を確認のうえ次工程へ。

 

9. チェックリスト ✅
☐ 砕石の粒度・産地・搬入量の記録
☐ 層厚・転圧回数・機械種と設定
☐ 端部・隅角の当て打ちと浮き解消
☐ 防湿シートの重ね・補修と動線規制
☐ 捨てコンのレベル・打継ぎ面清掃

 

まとめ:地業は“後戻りをなくす防波堤”。面・密度・気密の3点を揃えれば、以降の工程がするっと進みます。次回は、その上に描く墨出しと寸法管理へ!✍️
追補:地業の“平面×密度×気密”を上げる秘訣 🔧
• 粒度分布はふるい結果で確認、細粒分過多は締固め不良の温床。受入時に産地証明とセットで保管。
• 端部の浮きはタンパー当てで殺す。角は二方向から当て、踏査で音と沈みを感じる。
• 防湿シートは貫通補修パッチ+二重テープ、重ね200mm以上。動線規制でピンホールを防ぐ。
• 捨てコンはレベルピンと等高線墨で面を作り、踏み抜き禁止を明示。📐
成功例
• 豪雨翌日:午前日干し→表面掻取、午後薄層敷き→軽振動、夕方平板載荷でOK判定。🌤️

 

 

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奏心のよもやま話~第14回~

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掘る——それだけで現場は一気に“生もの”になります。土は季節や含水比で日々性格を変え、同じ地点でも朝と夕方で掘れ味が違うことも珍しくありません。だから根切りは設計寸法どおりに掘るだけでなく、掘る順番・支える仕組み・水の逃がし方・仮置きと搬出の動線まで含めた“総合競技”。本稿は戸建て〜中規模基礎を対象に、現場で迷わない実務手順・判断基準・リスクの潰し方をロング版でまとめます。

 

1. 掘削開始までの準備(“掘る前に7割”)
• 丁張り・BM(基準高):一次BM→二次BM(複数)を離れた場所に確保し、雨・車両振動で狂いにくい位置へ。BMの写真+座標+レベル値を台帳化。
• 掘削計画図:平面・断面・工程・機械動線・安全区画・誘導員配置・集水井位置を1枚に。土量算定(3D)で仮置きと搬出回転を見える化。
• 地下埋設物確認:事前照会・レーダー探査・試掘。ヒット時の停止→連絡→設計協議のフローを朝礼で共有。
• 近隣説明:残土搬出ピーク・生コン搬入日・騒音時間帯を書面+口頭で案内。苦情窓口を明示。

 

2. 掘削のセオリー(過掘りを“作らない・許さない”)
• 掘り始めは“奥から”:手前から掘ると重機の退路がなくなる。奥→手前→法面整形の順で。
• 機械選定:狭小地は0.1〜0.25クラス+小旋回。アームの届きと旋回空間を優先し、3Dマシンガイダンスがあれば過掘り抑制に有効。
• 仕上げ5〜10cmは人力:最後はスコップ+整地板で面を出し、支持層の乱れを最小化。過掘りが出たら良質土または砕石で置換+層状転圧、位置と厚みを記録。
• 根切り底管理:レベルは等高線チョークで可視化。必要に応じ簡易動的コーンや平板載荷で“支持感”を確認。

 

3. 山留の選択(支える・離す・減らす)
• 自立法面:浅根切りでは安定勾配で自立。粘性土は雨で崩れるためシート養生と立入制限。法肩から1.0m内側立入禁止を徹底。
• 親杭横矢板:近接構造物や掘削深が大きい場合。根入れ長と変位計測(沈下・傾斜)をセットで計画。矢板の隙からの土砂・水の噴出に備え、裏込め材と止水材を常備。
• 切梁(ストラット)/アンカー:幅広掘削は切梁、越境可ならグラウンドアンカー。重機旋回と干渉しない位置に。

 

4. 水と土のリスク管理
• 湧水:サンプ(最深部)→集水井→水中ポンプ二重化。吐出は沈砂槽→中和→排水。濁水流出は一発退場級のリスクと認識。
• 雨の前日対策:法肩に簡易堤、ブルーシート屋根、搬出路のマット+洗輪、資材のかさ上げ。
• 液状化・崩壊:砂地盤×高GWはウェルポイントを計画。地震時の一時避難導線も朝礼で共有。

 

5. 残土の仮置きと搬出♻️
• 仮置き:山留・法肩から離隔1.0m以上、高さは1.5m以下を目安。雨筋が付いたら締固めorシート養生。
• 搬出回転表:車種・積載・走行時間・待機場所・学校の登下校時間を回避。道路清掃は朝・昼・終業前の3回ルーチン。
• 受入先:土性・含水で条件が変わる。電子マニフェストでトレースを確保。

 

6. 安全設計(ゼロ災は設計できる)
• 開口養生:二段手すり+落下防止ネット+点滅灯。夜間は仮設照明で陰を消す。
• 重機災害防止:一人合図の原則。旋回範囲ゼロ接触、バック時警報音の音量管理(近隣配慮)。
• 酸欠・有害ガス:湧水・泥水処理で硫化水素の可能性。携帯検知器の校正期限を確認。

 

7. ありがちなNG→是正‍♀️→✅
• 過掘り→捨てコン厚で帳尻:支持層破壊の恐れ。→置換+転圧、再発防止は3D誘導+人力仕上げ。
• 山留変位の見逃し:後戻り不能に。→計測杭・クラックゲージで日次記録、閾値超で中段切梁増し。
• 濁水流出:苦情・工事停止。→沈砂槽二段と油吸着マット、緊急遮断板を常備。

 

8. 写真・記録・合意
• 撮る順:全景→中景→近接(スケール当て)。掘削深はレベル読みを画面に写し込む。山留はセパ・切梁番号が分かる角度で。
• 合意:過掘り是正・山留追加・搬出路変更は監理者合意→写真→記録の三点セット。

 

9. ミニケース
• 軟弱粘土×梅雨時:法面が“垂れる”。→自立法面→親杭横矢板へ即時変更、集水井増設で安定。工程は地業・型枠準備に切替えて天候待ちを有効活用。

 

10. チェックリスト ✅
☐ BM・丁張り・掘削計画・3D土量
☐ 山留方式と変位計測計画
☐ 集水・濁水処理・排水ルート
☐ 仮置き位置・離隔・高さ
☐ 近隣案内・道路清掃・誘導員
☐ 開口養生・合図者・検知器

 

まとめ:根切りは“掘る作業”ではなく“安定を設計する作業”。支える・離す・減らすの3視点で、変位と水を制し、品質と安全を同時に満たしましょう。次回は基礎の座布団、地業の品質を深掘りします!

追補:根切り×山留×排水の“詰め”
• 法面の自立は天気に依存。前夜雨なら安全率を1段上げ、自立→矢板へ判断変更。
• 変位管理:親杭横矢板は計測杭/傾斜計を設置し、閾値超で切梁追加のトリガーを持つ。
• 過掘りは支持層破壊の引き金。仕上げ5〜10cmは人力、出たら良質土置換+層状転圧で記録を残す。
• 濁水ゼロ宣言:サンプ→集水井→沈砂槽×2→中和→排水の一筆書き配管図を掲示。

事例:粘性土×降雨連続
• 初日で親杭横矢板へ切替、集水井増設。土工→型枠準備に工程をスライドし工期を死守。

 

 

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奏心のよもやま話~第13回~

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調査の次は“地盤チューニング”。必要な性能を、過不足なく、施工性とコストのバランスで実現するのが改良設計の妙です。住宅〜中規模で多い三工法を、適用条件・施工フロー・品質管理の観点で比較します。さらに選定フローチャートと見積りの目の付け所も添えます。🧮

 

1) 表層改良(表層地盤改良)
• 適用:軟弱層が浅い(1.5〜2.0m程度)、上部荷重が中小規模。
• 原理:原位置土に固化材(セメント系)を混合し、連続した改良体を形成。
• 施工:掘削→固化材散布→撹拌→敷均し・転圧。厚み・密度の検査が重要。
• 品質:配合量、含水比、一軸圧縮強さ(コア抜きまたは供試体)。
• 注意:粉じん・雨天の固化不良、地下水位高での強度不足。

 

2) 柱状改良(深層混合処理)
• 適用:軟弱層が厚い、支持層が中浅深。改良径Φ60〜100cmを格子状に配置。
• 原理:撹拌翼を地中へ貫入し、セメントミルク注入→撹拌→円柱状改良体を形成。支持層へ到達または摩擦支持。
• 施工:測点墨出し→機械建込→貫入/注入/撹拌→引上げ→天端整形。
• 品質:ミルク配合(W/C)、注入量、撹拌回数、出来形(深度・径)、一軸強度。
• 注意:噴泥処理、側方変位、障害物対応。施工記録のリアルタイム管理。

 

3) 砕石パイル(ジオパイル等)
• 適用:高地下水・セメント系不使用・液状化対策を兼ねたい場合。
• 原理:地中に空間を形成し、砕石を締固め充填して砕石柱を作る。排水性向上とせん断抵抗で沈下抑制。
• 施工:地盤置換→底部拡径→砕石投入→締固め→築造→天端整形。
• 品質:投入量、締固めエネルギー、出来形(深度・径)、載荷試験。
• 注意:極軟弱粘土では側圧不足で柱痩せ。設計間隔と径の見直しが必要。

 

選定フローチャート🧭
1. 地下水位が高い?→Yes:砕石パイル優先検討。No:2へ。
2. 軟弱層厚が>2m?→Yes:柱状改良。No:3へ。
3. 荷重規模が小〜中?→Yes:表層改良。No:柱状改良+地中梁併用も検討。

 

見積りの目の付け所💰
• 試験費(一軸・載荷)は見落とされがち。契約前に含める。
• 泥水処理・発生土処理:環境・近隣対応含め系統図とセットで計上。
• 施工記録:GPS/深度/注入量の電子データ提出を条件に入れる。

 

チェックリスト ✅
☐ 性能要件(沈下・不同沈下・耐震)
☐ 地盤条件(N値・地下水・液状化)
☐ 施工条件(搬入・騒音・汚泥・工期)
☐ 品質確認(強度・出来形・載荷)
☐ コスト(初期+ライフサイクル)

 

まとめ:改良は“最小の介入で最大の安定”。長短を正直に比較し、現場適合で勝ちましょう。次回は掘削=根切りの実務へ!🕳️
追補:改良体の出来形・強度保証と環境対策 🌱

• 一軸強度のロット管理:改良600m²を1ロット目安、抜取り本数と採取深度を仕様化。弱点は改良頭部と継手部に出やすい。
• 出来形:深度・径・位置はGPS/深度ログで可視化。施工日×機械IDを紐付けて追跡性UP。
• 汚泥・残土:pH調整/含水率低下のプロセス図を用意。電子マニフェストでエビデンスを確保。
• 砕石パイルの品質:投入量と締固めエネルギーを管理。極軟弱層では側圧不足で痩せが出るため、間隔/径の再設計。
現場Tips
• 風雨時は固化材ダマが生まれる→散布器具の清掃と一時停止基準を明文化。
• 改良頭部のレベル差は後工程に響く→天端整形を1日の最後に。🛠️

 

 

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奏心のよもやま話~第12回~

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適切な基礎形式の判断は、地盤が何者かを知ることから始まります。日本は火山灰、沖積砂、粘土、埋立て、盛土…と土地の履歴が多様。調査を“儀式”で終わらせず、設計に生かす読み取りが肝心です。ここでは代表的な調査方法と、結果の“活かし方”を実務目線でまとめます。📑

 

代表的な調査方法
1. スウェーデン式サウンディング(SWS)
o 小規模で一般的。ロッド先端にスクリューを付け、荷重と回転数で貫入抵抗(換算N値)を推定。
o 長所:機材が小回り、コスト低、複数点で傾向を掴める。
o 短所:砂礫層や玉石混じりで過大評価の恐れ、地下水位の把握は限定的。
2. 平板載荷試験(PLT)
o 掘削底で鋼板を載せ、荷重-沈下量から地耐力(許容支持力度)を評価。
o 長所:実地盤の実測値が得られ、地業(砕石転圧)の効果確認にも有効。
o 短所:試験規模や載荷段階の設計意図の理解が必要。準備手間あり。
3. ボーリング調査(SPT併用)
o 中〜大規模。試料採取、標準貫入試験(N値)、地下水位、層序の把握に有効。
o 長所:層ごとの性状把握、支持層深度の確定。
o 短所:コスト高、点情報のため複数箇所が望ましい。

 

読み取りの勘所
• 層序の連続性:盛土→粘土→砂層→支持層の順序と厚さ。軟弱層の厚みが不同沈下リスクに直結。
• 地下水位:根切り時の湧水、コンクリートの品質、養生、凍上リスクに影響💧。
• N値のばらつき:同一敷地内でもムラは起きる。複数点調査の平均だけでなく最小値に注目。
• 液状化の可能性:砂地盤×高地下水位×地震動。粒度組成・締まり具合の評価を忘れずに。

 

調査→設計へのつなぎ方
• 基礎形式の選定:
o 表層に軟弱層が薄く、平均的にN>3〜5 → べた基礎/布基礎で対応。
o 軟弱層が厚く支持層が深い → 杭/柱状改良で支持層へ到達。
o 地下水位が高い・液状化懸念 → 砕石パイル/地盤改良+排水を検討。
• 仕様決定:
o コンクリートの設計基準強度、かぶり厚さ、防湿・止水計画、アンカー納まりに反映。
現場での“あるある”
• 調査点が少なすぎ:1〜2点では“地盤の気分”を読み違える。最低3点は欲しい。
• レポート読み飛ばし:図表だけでなく土試料写真・記録紙も確認。現場で色・臭い・触感の再確認👃。
• 設計と施工の断絶:設計意図が現場に届かず、過掘り/過転圧などで地盤を乱す。

 

ケース:盛土造成地の注意点🧱
• 盛土層が厚く、N値が上がらない場合は柱状改良×格子配列で不同沈下を抑制。
• 地下水位が浅いと掘削中の湧水が多発。ウェルポイントや集水井を計画。
• 粒度が粗でSWSが過大評価の恐れ→PLT併用で許容支持力度を実測。

 

チェックリスト ✅
☐ 調査点数・位置(通り芯基準)
☐ 地下水位と季節変動の確認
☐ 液状化・凍上の可能性評価
☐ 設計仕様への反映(Fc, かぶり, 止水)

 

まとめ:調査は“意思決定のためのデータ収集”。コストとリスクのバランスをとり、最悪シナリオ(不同沈下・湧水・液状化)を先回りで潰すのがプロの仕事です。次回は対策の切り札地盤改良工法を比較!🧠

 

追補:調査データの“読み替え”とリスク設計 🔎
• N値のばらつきは“地盤の性格”。平均ではなく最小値で基礎形式を当てはめ、部分補強(地中梁/改良)で差を吸収。
• 地下水位の季節変動は±0.3〜1.0m動く地域も。根切り時期と止水計画を季節で変える。
• 液状化簡易判定:粒度・締まり・水位・地震動。疑いがあれば砕石パイルやドレーンを検討。
• SPT試料の“臭い・色・手触り”:黒色で腐植臭→有機質土(沈下長期化)。灰白でサラサラ→洗掘注意。現場感覚を数値に重ねる。

 

ケース拡張:埋立地×地下水GL-0.8m
• 設計:柱状改良Φ80@1.8m格子+ベタ厚180。
• 施工:改良ミルクはW/Cと注入量を電子記録、出来形は深度ログで照合。
• 検証:平板載荷で許容支持力度を現地確認→OK。📑

 

調査→設計の“ギャップ”を埋めるメモ
• 設計者へ“最悪地点の写真/座標”を送ると議論が早い。
• 改良工法の比較表はコスト/m²・施工日数・騒音/汚泥・強度保証で並べる。📊

 

 

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奏心のよもやま話~第11回~

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家でも工場でもビルでも、「長持ちする建物」は足元の“見えない部分”がしっかりしています。基礎工事は、建物の荷重を地盤へ確実に伝え、地震や風、経年による変形から躯体を守るための最重要プロセス。ここが疎かだと、後からいくら仕上げを豪華にしても意味がありません。まずは全体像→目的→工程→失敗学→現場段取りの順で、実務に直結する視点で解説します。

 

基礎工事の主な目的
• 荷重の分散:柱・壁・床からの荷重を、基礎→地盤へ無理なく連続して伝える。
• 不同沈下の抑制:地盤の硬さムラによる傾き・ひび割れを防ぐ。
• 外力への抵抗:地震・風・凍上・乾燥収縮などの外力に対抗し、形を保つ。
大まかな流れ(住宅〜中規模を想定)

 

1. 地盤調査:土質・支持力・地下水位を把握(設計の出発点)
2. 地盤改良/杭:必要に応じて支持層まで強化・到達
3. 根切り・山留・排水:基礎の形に土を掘り、崩壊を防止
4. 地業:砕石敷均し・転圧・防湿シート・捨てコン
5. 墨出し:位置・高さ・芯を正確に記す✍️
6. 配筋・型枠:図面どおりの鉄筋と枠組みを“精度”で仕上げる
7. コンクリート打設:配合・受入・締固め・レベル管理
8. 養生・止水:温湿度管理、打継ぎと止水の健全化
9. 埋戻し・外構:排水勾配・犬走り・設備取り合いまで

 

“品質”の三本柱
• 設計:地盤データに基づく基礎形式・配筋・断面の妥当性。
• 施工:手順・精度・記録(写真/試験)。
• 管理:検査ポイントを外さない段取り(第三者/監理者の目)。

 

ケーススタディ:木造2階+ベタ基礎
• 地盤調査(SWS)でN値3〜5、地下水位はGL-1.6m。→ベタ基礎150mm+地中梁を採用。
• 雨季に着工のため排水計画を強化(集水井×2、ポンプ二重化)。
• 立上りは天端レベラーで±3mm以内を目標。アンカーは治具固定+三次元測定で“建て方ストレスゼロ”。
• 受入試験(スランプ・空気・温度・塩化物)と供試体をロットごとに採取。写真台帳は全景→中景→近接の三段で“見れば分かる”。

 

失敗あるあると未然防止
• 過掘り→捨てコン厚で辻褄合わせ:支持地盤を乱す恐れ。→丁張り・基準高の複数確認+オペ共有。
• かぶり不足:腐食・爆裂の原因。→スペーサー種類/ピッチの事前確認、写真で見える化。
• アンカー位置ズレ:上部構造の建て方に直撃。→治具/型枠へ一体固定と墨出しダブルチェック。
• 締固め不足:ジャンカ・コールドジョイント。→人員配置とバイブ計画、落下高管理。

 

現場段取りのコツ
• 天候窓を読む:梅雨・猛暑・寒波は配合・養生に反映️。
• 写真は“後で使える形”で:構造が隠れる前に全景→中景→近接。
• 近隣コミュニケーション:掘削・残土搬出・打設車の騒音と動線を先に説明。

 

Q&A(現場からのよくある質問)❓
• Q:布基礎とベタ基礎、どちらが安全?
A:地盤条件と上部荷重次第。ムラに強いのはベタ、点荷重が大きいなら地中梁併用を検討。
• Q:雨の日は打てる?
A:本降りは中止が原則。小雨なら受入試験重視+表面水管理で可だが、W/C上昇リスクに注意。
• Q:強度不足が出たら?
A:追加調査→設計協議。コア採取・反発度で実強度を評価し、必要なら補強・荷重制限へ。

 

チェックリスト(抜粋)✅
☐ 地盤調査の“最小値”で設計されているか
☐ 排水・養生の季節対策を計画したか
☐ かぶりとスペーサーの実物確認をしたか
☐ アンカー治具の固定と三次元測定計画
☐ 受入試験と供試体、写真台帳のテンプレ化

 

まとめ:基礎工事は“正解の積み重ね”。見えない品質を見える化し、工程ごとのキーポイントを押さえることが強い建物づくりの第一歩です。次回は出発点となる地盤調査を深掘りします!⛏️

 

追補:現場で“効く”運用ノウハウ集
• 意思決定の優先順位:安全 > 止水 > 構造 > 仕上げ > 工期 > コスト。迷ったらこの順に解く。
• 3点基準:測る・撮る・残す。測点は通り×距離×高さの3軸で統一し、写真ファイル名にも埋め込む(例:A-5_12.300_GL-0_配筋)。
• “可視化”の儀式:朝礼で今日の危険源3つと成功条件3つを黒板に。終礼では出来高1枚(上空写真/スケッチ)で共有。
• 工程遅延の芽切り:遅れは前日18時の資材・機械チェックで8割潰せる。生コンは車番×区画でダブルブッキングを回避。
• 近隣対策の黄金ルール:事前に“一番うるさい日”を正直に伝える。終わりに清掃+一声で体感満足度が跳ね上がる。
• 写真台帳の“勝ちパターン”:全景→中景→近接(スケール)の3枚1セット。是正前後の対写真は同じ構図で。
• ミスから学ぶ:過去案件の是正Top10を壁に貼る。新人は朝礼で1つだけ説明する係にして学習の場にする。

 

ミニ事例(戸建て×盛土造成地)
• 課題:造成後1年でN値ムラ。梅雨入り。
• 対応:砕石パイル+ベタ基礎+地中梁、打設前に集水井×2、ポンプ二重化。打設ブロック割を細かくしてコールドジョイントリスクを低減。
• 成果:出来形±許容内、不同沈下なし。近隣クレーム0件。

 

すぐ使えるチェックポイント ✅
☐ 最小値(N値/かぶり/強度)で考えているか
☐ 天気の窓を工程に織込んだか
☐ 座標と写真が後から追跡できるか
☐ 代替メニュー(止めても進む作業)を用意したか

 

 

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奏心のよもやま話~第10回~

皆さんこんにちは!

奏心、更新担当の中西です!

 

さて今回は

~不同沈下・雨・寒さに負けない!~

基礎トラブルの多くは、地盤・水・温度が原因。設計段階からリスクを見える化し、現場で先手を打つことが何よりの保険です。ここでは、地盤改良の選び方/雨天・寒中対策/擁壁・排水まで、今日から使える実務ノウハウを共有します。📘🔥


1|地盤調査→改良の選び方(超要約)🧭

  • 表層改良:軟弱層が浅い(〜2m程度)→土に固化材混合。平屋・軽量建物向き。

  • 柱状改良:軟弱層が厚い→地中に円柱状の改良体を造成し、支持層へ荷重伝達

  • 鋼管杭:地下水位が高い・支持層が深い→品質の均一性と即効性

判断軸:支持層深さ×建物荷重×周辺条件(井戸・地下埋設)。調査データを構造計算者と一体で評価。🧠


2|雨・地下水・排水計画 ☔️💧

  • 根切り前に排水計画(集排水溝・サンプ・ポンプ)。降雨時はシート+仮土留めで崩壊防止。

  • 捨てコンの役割基準面の確定と防汚。泥土への鉄筋直置きはNG。

  • 外周排水:暗渠管+砕石包み+透水シートで基礎外周を乾かす設計

  • 雨上がり再開判定踏み抜き・わだちが出る含水なら再転圧


3|寒中・暑中コンクリート対策 ❄️🌞

  • 寒中:コンクリ温度確保、保温・防風、初期凍害回避。脱型強度は数値で判断

  • 暑中:打設時間の前倒し、直射回避・散水養生、打継ぎ時間の短縮。

  • 共通:受入時のスランプ・空気量・温度打込み完了時刻を記録。


4|擁壁・土留めと隣地配慮 🧱🤝

  • 既存擁壁の健全度(クラック・天端・排水孔)を事前点検。

  • 掘削は段階施工+仮土留はらみを抑制。

  • 振動・騒音は事前周知計測で見える化。搬入ルートは安全最優先


5|“よくある”不具合とその場でできる処置 🛠️

  • ジャンカ:浅いものは樹脂モルタル充填、深い場合は構造判断→はつり+再打設

  • レイタンス:打継ぎ前にはつり・高圧洗浄・プライマー

  • ヘアクラック:温湿度管理+表面含浸材で抑制。構造クラックは原因特定が先


6|基礎×断熱×床下環境の設計 🌡️

  • 基礎断熱(内/外)と床断熱気流止めを図面化。

  • **基礎パッキン(ロング)**で換気を均一化。

  • 床下点検口近くに湿度計設置→季節ごとの写真&数値記録で予防保全。


7|“見積り赤ペン”チェック ✅🖊️

  • 地盤改良:工法・本数/径・改良長・保証の範囲

  • コンクリート:呼び強度・配合・打設回数・ポンプ台数

  • 鉄筋:径・ピッチ・定着長・スペーサー種

  • 養生・天候:寒中/暑中の追加対応、雨天順延の扱い

  • 記録:試験体・写真台帳・是正報告書の提出有無


8|現場で使える“日次ミニルール” 📋

  • 朝礼で「今日の危険3つ」を写真で共有

  • レベル・直角・かぶり当日中に記録→夕方カンファでクローズ

  • 雨予報は退避ライン時間を決定(型枠・鉄筋の防水シート常備)


まとめ&お声がけ 🤝

不同沈下を防ぐ鍵は、地盤×水×温度の先手管理。改良工法の選定から雨・寒さ対策、擁壁・排水まで、設計と現場を一本の線でつなぎます。

 

 

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奏心のよもやま話~第9回~

皆さんこんにちは!

奏心、更新担当の中西です!

 

さて今回は

~戸建ての基礎~

建物は基礎が9割。地盤・構造・生活動線まで見据えた設計と、現場での「段取り×検査×記録」で、ひび割れ・不同沈下・結露のリスクを遠ざけます。ここでは、戸建てで採用の多いベタ基礎/布基礎を中心に、工事の全体像と品質の勘所をまとめました。✨


1|まず結論:どっちを選ぶ?

  • ベタ基礎(底板一体のスラブ)
     点荷重をで受け、不同沈下に強い。防湿も取りやすく、近年は戸建ての主流。

  • 布基礎(立上りが帯状)
     軽量・コスト面の利点。地盤が良好で荷重が素直な平屋などに適するケースも。

迷ったら 地盤調査(スウェーデン式SWS等)と構造計算の前提で判断。地耐力に不安があるならベタ基礎+地盤改良が堅実。


2|標準工程とチェックポイント⏱️

  1. 遣り方・墨出し
     通り芯・GL(基準高さ)・隅角の直角を確認。レーザーで誤差最小化。

  2. 根切り・床付け
     掘削深さ・底面の締固め。雨後はポンプ排水でぬかるみゼロに。

  3. 砕石・転圧→防湿シート→捨てコン
     C値(締固め度)を管理。防湿シートは重ね代100mm以上+テープ止め。

  4. 型枠組立
     通り・鉛直・セパピッチを確認。面木で角欠け防止。

  5. 配筋
     主筋・あばら筋・定着長さ、**かぶり厚(底板60mm目安)**をスペーサーで確保。

  6. アンカーボルト・ホールダウン
     通り芯・高さをゲージで確認。倒れ防止の仮固定を確実に。

  7. コンクリート打設
     スランプ・空気量・温度の受入検査→均し→過振動禁止→仕上げ。

  8. 養生
     夏:散水・シート/冬:保温・防露。早期荷重は厳禁。

  9. 型枠解体→立上り→基礎パッキン
     換気・断熱計画に合わせて納まりを確認。

  10. 埋め戻し・是正・清掃
     配管周りは締固めと勾配を最終点検。


3|品質は“数字”で守る

  • レベル(±5mm目安)直角(対角差)かぶり厚は実測→写真台帳に残す

  • コンクリ受入試験:スランプ・空気量・温度・塩化物量

  • 試験体で圧縮強度を確認(脱型・上棟の判断にエビデンス)

撮影は「全景→部位→寸法アップ」の3点セット。是正後は同アングルで再撮が鉄則。


4|よくある不具合と予防策 ⚠️

  • ジャンカ(豆板):入隅の締め不足→先行充填+軽振動

  • ひび割れ:温度ひび割れ対策に散水・保温養生/配合・打継ぎ管理

  • アンカー位置ズレ型紙(治具)+2人確認/コンクリ硬化前の微調整を想定


5|断熱・防蟻・防湿の三位一体

  • 基礎断熱(内/外):結露計算に基づき防湿ラインと連携

  • 防蟻:土壌処理+立上りの物理的バリア(基礎パッキン)

  • 防湿:土間下のシート+貫通部テーピングで気流止め


6|見積書“ここだけ”チェック

  • 砕石厚・捨てコン厚、鉄筋径・ピッチ、ベース・立上りの寸法

  • アンカー/ホールダウンの本数・規格

  • 断熱・防蟻・防湿の仕様/写真台帳・試験体の有無

  • 残土処分・ポンプ・養生・雨天順延の取り扱い


まとめ&ご相談

基礎は地盤×設計×現場管理の総合格闘技。数字と記録で“当たり前の品質”を再現します。現地調査・概算見積りは無料。図面がなくても写真でご相談OKです。

 

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奏心のよもやま話~第8回~

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さて今回は

雨の日の基礎工事はどうしてるの?

~現場は“止める判断”も仕事のうち!


今回は多くの方からよく聞かれる、「雨の日の基礎工事ってどうするの?」という疑問にお答えします。

外仕事が中心の基礎工事にとって、天候の影響はとても大きな課題。
特に雨の日は、作業の進行や品質に直接関わるため、慎重な判断が求められます。


■ 雨=中止?必ずしもそうではない!

 

たしかに、雨が降ると「工事はできないんじゃないの?」と思われがちですが、実際の現場では天気と向き合いながら、“できる作業”を見極めて進行しています。


■ 基本は「中止」または「調整」が鉄則!

 

◉ コンクリート打設は慎重に

コンクリートは雨に非常に弱い素材。
打設中に強い雨が降ると、表面が荒れたり、強度不足を招くおそれがあります。

そのため、
事前に天気予報をしっかり確認
必要であれば工程を変更・延期
といった判断が欠かせません。これは、現場監督の腕の見せどころでもあります!


■ 雨でもできる作業もある!

 

天気が悪くても「何もできない」というわけではありません。
以下のような作業は、雨でも進められる可能性があります。

◉ 資材の整理・点検

濡れると使えなくなる資材や工具を適切に管理・移動しておくことで、後の工程がスムーズになります。

◉ 型枠の補修や準備作業

型枠のズレや破損を確認・補修する作業は、雨でも可能。次の打設作業の品質を保つうえで重要です。

◉ 鉄筋の組立(※簡易養生があれば)

仮設の屋根やビニールシートを使えば、軽度の雨でも鉄筋組み作業ができる場合があります。


■ 「止まる=サボる」じゃない!

 

外から見ると「工事が止まっている」ように見えても、それは安全と品質を守るための大切な判断
雨の日に「何ができて、何をすべきでないか」を判断し、段取りや準備に回ることこそが、プロの現場対応です。


■ まとめ:現場は「天気」との知恵比べ!

✅ 雨の日は“止める判断”も重要な仕事
✅ 雨でも進められる作業を見極める判断力が求められる
✅ 品質・安全・効率のバランスをとりながら柔軟に対応!

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奏心のよもやま話~第7回~

皆さんこんにちは!

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さて今回は、

基礎工事に必要な資格とスキルって?

~現場のプロになるための第一歩!~


建築や土木の仕事に興味がある方の中には、「基礎工事をやってみたい!」という方も多いのではないでしょうか?
建物を支える“見えない主役”ともいえる基礎工事には、専門的な技術と知識、そして現場で活きるスキルが必要です。

今回は、基礎工事に携わるために必要な資格身につけておきたいスキルを、わかりやすくご紹介します!


■ まずは知っておきたい!基礎工事に役立つ資格一覧

 

◉ 土木施工管理技士(1級・2級)

現場全体を監督・管理する立場を目指すなら、必須の国家資格です。
施工計画、安全管理、品質管理などを行うために必要な知識が身につきます。

◉ 車両系建設機械運転技能講習

バックホー(ユンボ)やブルドーザーなど、重機を操作するために必要な資格。
整地や掘削、地盤の締固め作業に不可欠です!

◉ 玉掛け技能講習・小型移動式クレーン

重い資材や型枠などを吊り上げたり、移動させたりするための資格。
クレーンとの連携作業が多い基礎工事では、安全な作業の要になります。

◉ 鉄筋施工技能士・型枠施工技能士

基礎部分の強度や形状を整える上で、職人技が問われる分野
資格を取得することで、スキルの証明になり、現場でも信頼を得やすくなります。


■ 資格だけじゃない!必要な“力”やスキルとは?

 

✅ 段取り力(=現場力の基本)

材料の準備、工程の把握、重機の手配…すべてを段取りよく進めることが、基礎工事ではとても重要です。
「何を、いつ、どうやるか」を常に先読みするスキルが求められます。

✅ チーム力(=コミュニケーション)

基礎工事は、一人では決してできない仕事
周囲との連携や声掛け、安全確認をしながら、一つの工程を協力して進めていきます。

✅ 体力・持久力(=すべての土台)

夏の炎天下や冬の寒さの中でも、正確な作業が求められるのが基礎工事。
「健康管理」も含めて、自分の体をしっかりとケアできる人が、長く活躍できる現場人です。


■ まとめ:一歩踏み出すために、今できること

 

基礎工事に興味があるなら、まずは「体験してみる」「見学する」「現場で働いてみる」ことが一番の近道。
資格取得のサポートを行っている企業も多く、未経験からプロを目指すことも可能です。

基礎があるから、建物が建つ。
 あなたの手で、“未来の土台”を作ってみませんか?

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